今回は
微積を実際の
物理の問題にどう使うか
について解説していきます。
もしかしたら今までは
なんの公式を使ったらいいのか
この公式で合っているのか
という不安を抱えながら
問題を解いていたかもしれません。
しかし微積物理はそのような
悩みや迷いは0にできます。
Contents
問題を解く手順は立ったの3ステップ!
微積を用いて問題を解く場合
必要な手順は次の3ステップです。
ステップ①
注目する物体を決め
力線を書く
ステップ②
自分で座標を取り
各方向ごとの
運動方程式を作る
ステップ③
(摩擦・張力・垂直抗力が
ある場合には
束縛条件を考慮し)
運動方程式を解く
または変形する
以上の3つです。
この3つのステップさえ踏めば
力学の問題は簡単に解決できます。
以下ではそれぞれのステップについて
掘り下げていきます。
ステップ①:注目する物体を1つ決め、力線を書く
これは間違いない力の書き方
を解説したページをを参考にしてください。
このページで述べたように
力の書き方で混乱を招く人は多いです。
ここで間違えると全てがうまくいかなくなるので
力の書き方に不安がある人はよう復習しましょう。
また、ステップ①に限らず
複数物体がある場合でも
1つ1つの物体について考える
ことが基本となるので
複数を同時に考えるようなことが
ないようにしましょう。
ステップ②:座標を取り、運動方程式を作る
力線を書くことができたら
全ての始まりとなる
運動方程式を立てましょう。
ただ、運動方程式を作るには
正の方向と負の方向
をはっきりさせる必要があります。
そのためにまずは
自分で座標を設定することが必要です。
この時
正しい座標の決め方
は存在しないことに注意です。
実は、座標というのは
どんな座標を
設定してもいい
です。
座標をどう取っても
最終的な答えは同じになります。
例えば次のように
落下する物体を考えましょう。
この時次のように座標をとるのが
一般的です。
しかし次のような座標を取っても構いません。
方向が逆転するので符号が逆になりますが
結果的に導かれる答えは同じになります。
ただ、座標に関しては
比較的考えやす座標
というのは存在します。
今の場合前者の座標がそれです。
この考えやすい座標というのは
問題に解き慣れる
ことでわかるようになります。
なので最初はあまり
深く考えなくても大丈夫です。
さらに運動方程式について
もう1点気を付けなくていけないのが
1つの方向に
1つの運動方程式
が必要ということです。
例えば次のような
斜面にそって運動する物体を考えます。
この時、縦方向の運動以外に
横方向の運動も存在します。
つまりこの時最大で縦方向と横方向
2つの運動方程式を立てる必要があるわけです。
ちなみに、このような斜め方向に運動する場合
次のような座標の取り方だと楽になる場合があります。
この時$y$方向に関しては次のステップで
登場する垂直抗力による束縛条件
があることに注意してください。
ステップ③:摩擦・張力・垂直抗力がある場合には束縛条件を考慮し、運動方程式を解く、または変形する
運動方程式を立てることができたら
最後は
束縛条件
を考慮しましょう。
この束縛条件について
なんのことがわからない人は
ここで詳しくは説明しないので
以下のページを参考にしてください。
この束縛条件までちゃんと
考慮することができればあとは簡単です。
残るは運動方程式を解くのみです。
ただこれは普通の
「微分方程式を解く」
という意味だけではない
ことに注意してください。
微分方程式についてはこちら
もちろん通常の微分方程式のように
両辺を
積分して解く
場合もあります。
しかしそれだけではなく
これまで説明してきたように
エネルギー
を考える必要があったり
力積
を考える必要があったりします。
運動方程式からエネルギーを
導く方法は以下参照
運動方程式から力積の関係を
導く方法は以下参照
どんな場合でも全ては運動方程式さえ書けば
あとは適当な変形を行うことで
自動的に求まりますが
何を考えないと
いけないのか
は適宜判断する必要が
あるので注意です。
微積物理は「やることが決まった」もの
通常の物理はそのほとんどんが
公式の暗記
であり、それらは全て
つながりが見えない状態
で教えられます。
そのため実際に問題を解く際
次の問題に移る際には
関連性のない公式を書かなくてはいけません。
そのたびに-や+の符号が
必要が検討しなくてはいけません。
さらにその他の注意事項を
確認しながら解かなくてはいけません。
その結果、大抵
不安定な答案
しか作ることができません。
しかし微積物理を一度使えば
運動方程式を作るところから始まり
やることが全て同じ物理
になります。
もう「次に何をすべきか」
ということで迷って不安にならなくても
良くなるわけです。
その結果とてつもない余裕を持って
物理を制覇できるようになるでしょう。
それほどに微積物理は便利なのです。
次のページでは実際に微積を用いて
実際に問題を解いていきます。
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