微積物理を使った『等加速度運動の公式』を導出!

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等加速度運動の公式

高校物理でまず最初に習うであろう
等加速度運動に関して
普通の高校物理では

この公式は
覚えましょう!

と次の式を示されるでしょう。

$$\Large v(t)=v_0 +at$$
$$\Large x(t)=v_0 t+\frac{1}{2}at^{2}$$

しかし微積物理ではこんなものは
覚える必要は微塵もありません

これらは全て

運動方程式から

導けます。

 

速度の式の導出

ここから次の
速度の式を導出していきます。

$$\Large v(t)= v_0 + at$$

それではまず普通の
運動方程式を書きます。

$$\Large m\frac{d^{2}x}{dt^{2}}=F$$

 

この式において

$$\Large \frac{d^{2}x}{dt^{2}}$$


加速度

を表すのでしたね。

そして今回考えるのは

等加速度運動
つまり
加速度が
ずっと一定の運動

です。

 

すると加速度の式は
定数$a$を用いて
次のようにかけます。

$$\Large \frac{d^{2}x}{dt^{2}}= a{(定数)}$$

この微分方程式を解くことを考えます。

 

まず次の関係を思い出しましょう。

この関係を意識すると
$\large v(t)$を使って次のように書き直せます。

\begin{equation}
\begin{split}
\Large \frac{d^{2}x}{dt^{2}} &= \Large a \\
\\
\Large \frac{d}{dt}\frac{dx}{dt} &= \Large a\\
\\
\Large \frac{d}{dt}v(t) &= \Large a\\
\\
\Large \frac{dv}{dt} &= \Large a
\end{split}
\end{equation}

微分したものは
積分すると元に戻るので
時間で微分された速度は
時間で積分することで元の形にできます。

 

そこで先ほどの両辺を
時間で積分(不定積分)すると

\begin{equation}
\begin{split}
\Large \int \frac{dv}{dt}dt &= \Large \int a dt \\
\\
\Large v(t) &= \Large at + C_1{(定数)}\\
\end{split}
\end{equation}

といったように
速度$\large v(t)$が求まります。

定数$C_1$が現れましたが
これは

初期の速度

を表しています。

試しに$\large t=0$(初期)を
代入してみましょう。

すると

$$\Large v(0)= C_1$$

となります。

 

このように定数Cは

初期の速度
(初速度)

を表しているわけです。

仮に「最初静止していた」
という条件であれば

$$\Large C_1=0$$

ですし、
「最初$V$の速度を持っていた」
という条件があれば

$$\Large C_1=V $$

となります。

この初速度のことを一般に
$\large v_0$と書きます。

すると先ほどの速度の式

$$\Large v(t)= v_0 + at $$

と求まります。

見てわかるようにこれは
「暗記しろ」と習う速度の式と同じです。

 

位置(変位)の式の導出

それでは続いて
次の式を導出していきます。

$$\Large x(t)= v_0 t + \frac{1}{2}at^{2}$$

この場合は先ほど導出した
次の速度の式からスタートします。

$$\Large v(t) = v_0 + at$$

ここで$\large v(t)$を書き直すと

$$\Large v(t)=\frac{dx}{dt}$$

となります。

そしてここでもう一度
次の関係を思い出してください。

つまり$\large v(t)$
時間で積分することで
$\large x(t)$にすることができます。

そこで先ほどの式の両辺を
時間で積分(不定積分すると

\begin{equation}
\begin{split}
\Large \int \frac{dx}{dt}dt &= \Large \int (v_0 + at) dt \\
\\
\Large x(t) &= \Large v_0 t + \frac{1}{2}at^{2}+ C_2 \\
\end{split}
\end{equation}

というようにxを求めることができます。

しかしここでもまた、不定積分なので
新たな定数$C_2$が現れました。

これは$v(t)$の場合と同様に

xの初期位置

を表します。

 

試しに$\large t=0$(初期)
を代入してみましょう。

すると

$$\Large x(0)= C_2 $$

となります。

このように定数$C_2$は
初期の位置を表しているわけです。

 

例えば
「最初原点$x=0$にあった」
という条件であれば
$C_2=0$となるので

$$\Large x(t)= v_0 t + \frac{1}{2}at^{2}$$

ですし
「最初$x=X$にあった」
という条件であれば
$C_2=X$となるので

$$\Large x(t)= X+ v_0 t + \frac{1}{2}at^{2}$$

というようになります。

 

そしてこの初期位置は
基本的に$x=0$なので
一般的な位置$\large x(t)$の式は
$C_2= 0$である

$$\Large x(t)= v_0 t + \frac{1}{2}at^{2}$$

となります。

見てわかるように
これは「暗記しろ」と習う
加速度運動の公式と全く一緒です。

このようにして
ただ運動方程式さえ覚えていれば
加速度の式も導出することができます。

そしてこれによって逐一

加速度の公式って
これであってたっけ

心配する必要もなくなり
間違いを圧倒的に減らせます。

なので以上の流れは
是非押さえておきましょう!

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