加速度にはどんな時にマイナスをつけるのか。その意味を徹底解説

有料コンテンツの一部を無料で公開中!

マイナスの加速度とは

今回は

マイナスの加速度って
どういうこと?

と混乱している人のため

マイナスの加速度の正体

についてわかりやすく解説していきます。

 

マイナスの加速度の正体

加速度がプラスかマイナスか
というのはズバリ

「加速度の方向」
と、予め決めた
「正の向き」

との関係によって決まります。

例えば次のようなボールの
等加速度運動を考えてみましょう。

図の上ではボールが
床の上を右から左に向かって
加速しています。

つまり「加速度の方向」
は次のように書かれます。

ではこれはプラスの加速度でしょうか?
マイナスの加速度でしょうか?

 

実はこれは

「正の向き」を
どう定めるか

によって変わります。

例えば、次のように

右向きを正

と決めましょう。

すると次の図のように
位置を表す$x$軸
右を正として描くことができます。

この時のボールは
正の方向に加速しているので

正の加速度を持つ

と言います。

 

そして先ほどとは反対に

左向きを正

と決めましょう。

するとこの時、
加速度は、図から明らかなように

正の向きとは
反対方向

を向いています。

この時のボールは
負の方向に加速しているので

負の加速度を持つ

と言うわけです。

このように、加速度が
プラスなのかマイナスなのか
というのは

正の方向に対し
どっち向きの加速度を
持っているのか

によって決まります。

 

「正の向き」は自由に決めていい

先ほど述べたように
加速度の符号というのは

正の向きを
どう決めるか

によって決まるわけですが
実はこの「正の向き」は

自由に決められる

という性質があります。

 

つまり先程あげた例において

とするか

とするかは全くもって
あなたの自由というわけです。

あなたが右を正だとしたい場合には
右を正とすればいいし
あなたが左を正だとしたい場合には
左を正にできます。

 

ただし、問題を解く時には
問題文に

どの向きを
正の向きとするか

が書いてある場合が
ほとんどなのでそれに従いましょう。

 

ここまでの内容を読んで

どちらを正にするかで
得られる答えは
全く違うものになるから
正の向きを自由に
決めてはいけないのでは?

と疑問に思った人もいるかもしれません。

そんな人のために事項では
その心配が無用であることを
示していきます。

 

異なる結果が同じことを表す

では具体的に初速度0、
加速度$a$で等加速度運動をしている
次のようなボールを考えます。
(この時初期位置を原点$O$とする)

 

右を正とする場合

まず右を正の方向にして
考えてみましょう。

この時加速度は
正の方向を向いているので

プラスの加速度
→$a$

になります。

それゆえ等加速度運動の公式から
時刻$t$におけるボールの位置は

$$\large x=\frac{1}{2}at^2\tag{1}$$

で与えられます。

 

左を正とする場合

次に左を正の方向として
考えてみましょう。

この時加速度は
負の方向を向いているので

マイナスの加速度
→$-a$

になります。

それゆえ等加速度運動の公式から
時刻$t$におけるボールの位置は

$$\large x=-\frac{1}{2}at^2\tag{2}$$

で与えられます。

 

結果は違うが同じことを表す

確かに式(1)と式(2)を見比べると
明らかに異なっています。

しかしそれが意味する
図を見比べてください。


これら2つの図において
先程の2つの式が表す

ボールの位置
は全く同じ

です。

 

このように、どちらを正にしても
(式の形が違うだけで)
同じ結果が得られるので

どちらを正にするかは
自由に決めていいい

わけです。

注意

どちらを正にしてもいいですが

「私はこっちを
正にします」

という宣言は必ず答案の中に必要なので
この宣言を忘れないようにしましょう。

 

自由落下の例

先ほどは右か左かの話でしたが
もちろんこれは上下でも同じです。

初速度0での
自由落下
を例に考えてみます。

この時物体には下向きの
重力加速度$g$を持ちます。

この時、

上向きを正

とすると

となり、等加速度運動の公式から

$$\large y=-\frac{1}{2}gt^2$$

が得られます。

 

逆に

下向きを正

とすると

となり、再び公式から

$$\large y=\frac{1}{2}gt^2$$

が得られることになります。

 

先程のように両者の式は
確かに違いますが
それが表すことは全く同じです。

このように自由落下でも

加速度の符号

というのは

正の向きとの関係

によって決まります。

 

間違いやすい例:減速する時

マイナスの加速度とは

正の方向とは
逆向きの加速度

のことを言うのでした。

しかしこれがわかっていてもなお
間違いやすい場合が

減速する時

です。

次のような場合を考えてみましょう。

この時加速度をさらに書き込むと
(少し見づらいですが)

となります。

ここで間違える人は

加速度の向きが
進行方向と逆向きだから
この場合
マイナスの加速度だ

という考え方をします。

そのように考えたくなる
気持ちはわかりますが
それは間違いです。

この場合正しくは

右を正にした時は
マイナスの加速度

左を正にした時は
プラスの加速度

ということになります。

繰り返しますが
加速度の符号は

正の向きを
どう決めるか

で決まることを忘れないようにしましょう。

決して
進行方向では
判断しないように。

 

今回のまとめ

それでは今回のまとめです。

まとめ
  • 「加速度の符号」
    正の向きとの関係で決まる
  • 「マイナスの加速度」とは
    「正の向き」とは反対方向を
    向いている加速度のこと
  • 「正の向き」は自由に
    決めることができる
    (ただしどちらを正の向きとするかの宣言は必須)
  • 物体の進行方向は全く関係ない!

 

有料コンテンツの一部を無料で公開中!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です