斜方投射の問題を解けるようになるために!「斜方投射の公式」の求め方まとめ!

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斜方投射の公式一覧

次のような

斜方投射

の運動を考えます。

この時、斜方投射の公式として
次のようなものがあります。

とてもたくさんありますが
これらは

全く覚える必要がない

ので安心してください。

逆に、決して
丸暗記だけはしないように
しましょう。

これらは全て自力で求めることが
できるようになってください!

 

斜方投射の公式の求めるために

先程の公式たちを求めるにあたり
これ以降は

鉛直投げ上げ運動
の知識を前提として

進めていきます。

なのでその点があやふやな人は
以下で復習しておきましょう。

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自由落下・鉛直投げ上げ・鉛直投げ下ろしの公式とその導出まとめ!

2021年4月22日

 

物体の運動は2つの方向に分割せよ

上にあげた図に
とりあえず、いつも通り
物体に働く力を書き足します。

今働くのは重力だけなので
この物体の質量を$m$とすると

となります。

注意

斜方投射において
次のような

誤った力の書き方

をする人がいます。

進行方向に力が働いている
と考えてしまいたくなる
気持ちはよくわかります。

しかし、それは間違いなので
気をつけましょう。

物体に働くのは
鉛直下向きの
重力だけです。

 

斜方投射を考える時に
大事になるのは

各方向に運動を
分解すること

です。

逆に、斜方投射という運動は

分解した運動の
組み合わせ

で表現できます。

 

ということで縦軸と横軸へ
物体の運動を分解してみましょう。

すると次のようになります。

 

縦軸の運動:鉛直投げ上げ

それではまず
縦軸へ分解された運動
について考えてみましょう。

この運動は重力が働く状態で
真上に投げ上げられてているので
これはまさに

鉛直投げ上げ運動

を表しています。

また、この場合その初速度は
斜方投射の初速度が$v_0$だったので

$$\large v_0\sin\theta$$

となります。

 

横軸の運動:等速直線運動

次に斜方投射のうち
横軸へ分解された運動
について考えてみましょう。

この運動では

力が全く働いていない
かつ
初速度がある

ということに注目してください。

つまりこの物体は
慣性の法則により、

等速直線運動

をします。

そしてその初速度は
先と同様に、斜方投射の
初速度が$v_0$であるので

$$\large v_0\cos\theta$$

となります。

 

公式の具体的な求め方

さて、斜方投射が

鉛直投げ上げ

等速直線運動

に分解できることがわかり
それらの初速度がわかったなら
あとはもう簡単です。

知ってる公式を組み合わせるだけで
全て求めることができます。

 

運動の軌跡の求め方

運動の軌跡を求めるとはつまり

座標$x$と座標$y$の
間に成立する式

を求めることを意味します。

そこで次の
鉛直投げ上げ運動と等速直線運動における
位置($y$と$x$)を表す2つの式を用意します。

$$y=v_0\sin\theta\cdot t-\frac{1}{2}gt^2$$

$$x=v_0\cos\theta\cdot t$$

そして等速直線運動の式を
次のように$t$についての式
に変形します。

$$t=\frac{x}{v_0\cos\theta}$$

今度はこれを
鉛直投げ上げ運動の公式
に代入します。

そのようにすると、次のように
$y$の式から$t$が消えて、
$x$と$y$の式になります。

\begin{align}
y&=v_0\sin\theta \cdot \frac{x}{v_0\cos\theta}-\frac{1}{2}g\Big(\frac{x}{v_0\cos\theta}\Big)^2\\
\\
&=x\frac{\sin\theta}{\cos\theta}-\frac{g}{2v_0^2\cos^2\theta}x^2\\
\\
&=-\frac{g}{2v_0^2\cos^2\theta}x^2+x\tan\theta
\end{align}

最終的に

$$\large y=-\frac{g}{2v_0^2\cos^2\theta}x^2+x\tan\theta$$

が得られます。

これが軌跡の式であり
この式は何を隠そう

2次関数

になっており、これを実際に
プロットしてみると

となり、確かに斜方投射を
表していそうだと
わかると思います。
(上図では$y=0$が地面に相当)

 

最高点の高さ

次に最高点の高さについてです。

今の場合「高さ」
を知りたいので

縦軸の運動

のみを考えればすみます。

 

つまり

横軸の運動は
無視できる

と言えます。

 

そして縦軸の運動とは
鉛直投げ上げ運動であり
この運動において
高さが最大になるのは

速度が0になった時

でした。(復習)

なので鉛直投げ上げ運動の
次の公式

$$v^2-v_0^2=-2gy$$

に$v=0$と
初速度$v_0\sin\theta$を代入して

\begin{align}
0-(v_0\sin\theta)^2&=-2gy\\
\\
v_0^2\sin^2\theta&=2gy\\
\\
\large y&=\large \frac{v_0^2\sin^2\theta}{2g}
\end{align}

が得られ、これが
今求めたい最大の高さとなります。

 

最高点に達するまでの時間

最高点に達するまでの時間
求めたい場合も先ほどと同様に
横方向の運動は無関係なので無視できます。

つまり考えるべきは

鉛直投げ上げ運動において
最高点に達するまでの時間

になります。

これは鉛直投げ上げ運動の
速度に関する次の公式

$$v=v_0-gt$$

に$v=0$と初速度を
代入することで得られます。
(なぜなら最高点で縦軸方向の速度は0となるから)

 

よって結局

$$\large t=\frac{v_0\sin\theta}{g}$$

が得られ、これが
最高点に達するまでの時間
になります。

 

最高点に達した時の水平距離

では
最高点に達したの時の水平距離
はどれくらいでしょうか。

 

まず考えなければいけないのが

最高点に達するまでの
経過時間

です。

これがわかれば、水平方向には
等速直線運動
をしているため水平距離は

$$\large x=v_0\cos\theta \cdot t$$

で表されるので
この式の時間$t$に
その経過時間を代入することで
求めることができます。

そしてその経過時間、つまり
最高点に達するまでの時間
は、上の節から

$$t=\frac{v_0\sin\theta}{g}$$

で与えられるのでした。

あとはこれを等速直線運動の式に代入するだけです。

\begin{align}
x&=v_0\cos\theta \cdot \frac{v_0\sin\theta}{g}\\
\\
&=\frac{v_0^2\sin\theta\cos\theta}{g}\\
\\
&=\frac{v_0^2\sin2\theta}{2g}
(倍角の公式)
\end{align}

このようにして結局

$$\large x=\frac{v_0^2\sin2\theta}{2g}$$

が得られ、これが
最高点に達した時の水平距離
になります。

 

落下するまでに要する時間

物体が投射されて
次に地面に落下するまでに要する時間は
鉛直投げ上げ運動において

物体が落ちて
来るまでの時間

に等しいです。

それは高さ$y$を表す
次の式

$$y=v_0\sin\theta\cdot t-\frac{1}{2}gt^2$$

に$y=0$を代入することで求まります。
(なぜなら物体が落ちて来る=原点($y=0$)に戻って来る、から)

もしくはその速度を表す次の式

$$v=v_0\sin\theta-gt$$

に$v=-v_0\sin\theta$を代入するか
で求まります。
(なぜなら物体が原点に戻って来る際
大きさが同じで逆向きの速度を持っているから)

このいずれかを用いると
最終的に求める時間は

$$\large t=\frac{2v_0\sin\theta}{g}$$

となります。

これが
落下するまでに要する時間
です。

 

水平到達距離

水平到達距離とは
次で表される距離を表します。

ではこれを求めていきましょう。

水平到達距離は
投げ出してから
落下するまでに要する時間
横軸の運動である
等速直線運動の次の公式

$$x=v_0\cos\theta \cdot  t$$

に代入することによって
求めることができます。

そして落下するまでに要する時間は
前の節から

$$t=\frac{2v_0\sin\theta}{g}$$

で与えれらるので、これを代入して

\begin{align}
x&=v_0\cos\theta \cdot  \frac{2v_0\sin\theta}{g}\\
\\
&=\frac{2v_0^2\sin\theta\cos\theta}{g}\\
\\
&=\frac{v_0^2\sin2\theta}{g}
\end{align}

最終的に

$$\large x=\frac{v_0^2\sin2\theta}{g}$$

が得られ、これが
水平到達距離になります。

 

水平到達距離を最大にする角度

前の節で求めた次式で表される
水平到達距離において
水平到達距離を最大にする角度を考えます。

$$\large x=\frac{v_0^2\sin2\theta}{g}$$

この式において

$\sin2\theta$がどんな値の時
$x$は最大になるか

というのが今の場合考えなくてはいけないことです。

上式から、明らかに
$\sin2\theta$が最大の時
$x$も最大になります。

そして$\sin2\theta$の
最大値は1です。

そのため

$$\sin2\theta=1$$

である角度が求める角度になります。

そしてこの角度は明らかに

$$\theta=\frac{\pi}{4}=45°$$

です。

これが
水平到達距離を最大にする角度
になります。

 

まとめ

それでは今回のまとめです。

まとめ
  • 斜方投射は
    鉛直投げ上げ運動と
    等速直線運動に分解する!
  • それらの公式を組み合わせて
    他の公式は導けるようになる!
  • 決して丸暗記する必要はない!

 

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